ゲスト講師をお迎えするシリーズ第二弾。
チェロ奏者の懸田さんに続き、今回も
国内外でご活躍のチェンバロ奏者 野澤知子さんにご登場いただきます!

チェンバロというと、ピアノに比べてなかなか聞く機会も少なく、
どこか高貴で近寄り難い雰囲気がする…
けれど、気になる……いう声をよく聞きます。
チェンバロの歴史や構造などにも少し触れていただきながら、
ヨーロッパを旅するように音楽で各地を巡ります。
今回は、イタリアとスペイン、次回以降は、
イギリス、ドイツ、フランスと、旅は続きます。
パリで学ばれ生活されていた野澤さんならではの
ヨーロッパの楽しいお話も聞けることと思います。
そして、Studio Trianonは、小さく可愛らしい空間。
チェンバロとヴァイオリンの音を、ぜひご体感ください!

音楽ヨーロッパ紀行 〜チェンバロと共に〜」
Vol.1 イタリア・スペイン編
・日時
2015.11.26(木)19:00-21:00
28(土)18:00-20:00
29 (日) 13:00-15:00
※各日、同じ内容です
・場所
「Studio Trianon」
文京区湯島2-14-3
最寄駅:御茶ノ水、湯島、末広町、本郷三丁目

・参加費
3500円(学生2500円)
・お申し込み
11.26(木)コチラ
28(土)コチラ
29 (日) コチラ
・講座内容
Vol.1 イタリア・スペイン編
チェンバロ(英:ハープシコード、仏:クラヴサン)は
16世紀終わり頃、ルネッサンス時代~バロック時代~古典派時代に
ヨーロッパにて演奏されていた楽器です。
ソロ楽器としてはもちろん、教会音楽、宮廷音楽、
室内楽(サロンetc.)、そしてまたオペラの伴奏(通奏低音)でも
大活躍しました。
木で作られた箱に、鉄線(真鍮なども)が張られており、
それを鳥の羽軸で作られた小さな爪がついている鍵盤を弾いて音を出します。
ドイツ・イタリア・フランス・フランダース・イギリス・スペインなど、
作曲された国々で個性も違い、レパートリーも無限大です。

音楽ヨーロッパ紀行シリーズ 第一弾となる今回は
芸術、音楽のトレンド発信地であったイタリアから旅してみましょう。
教会音楽、世俗・ダンス音楽ともに、こんなに輝いていていた芸術があったのです。
ヴァイオリンの曲もご一緒にご紹介しながら、チェンバロの名曲をご案内いたします。
使用楽器は、フランスの名工・エミールジョバン制作、大型イタリアンチェンバロ。

【プログラム】
ロバーツブリッジ写本より(14世紀):エスタンピー
(鍵盤音楽として書かれた最初の曲と言われています)
G.P.チーマ:ヴァイオリンソナタ
(イタリアの光と影)
フレスコバルディ:100(チェント)パルティータ
(伝説の天才フレスコバルディが書いた名曲。
100回も同じモチーフが繰り返されるの?)
L.ロッシ:トッカータ
(この時代に既にこんな現代アートが書かれていたなんて!)
A.スカルラッティ(父):フォリアによる変奏曲
(よく知られているフォリアの鍵盤曲。)
A.コレッリ:ヴァイオリンソナタ
(作曲の先生と言えばこの方。美しすぎるメロディーメーカー。)
D.スカルラッティ(子):ソナタ
(イタリア、スペインの太陽、歌、フラメンコなど、チェンバロで表現します。)
ヴィヴァルディ:「四季」より抜粋
他
※演奏曲目は、変更される場合もございます。
・講師
●野澤知子(チェンバロ・語り)
チェンバロ奏者・クラヴシニスト・ピアニスト。
和歌山県生まれ。英国王立音楽院ピアノ科卒業。在学中エルス・クロス賞を受賞、大垣音楽祭出演。F.ウィボー、M.ロスコー氏に師事。東京藝術大学古楽科にてチェンバロを鈴木雅明氏に師事する。アカンサス賞、安宅賞を受賞、修士修了。
パリ市高等音楽院古楽科にてクラヴサン、通奏低音、古楽アンサンブル、伴奏法を研鑽、満場一致栄誉賞付き最優秀演奏国家ディプロムを得て修了。
C.ルセ、P.アンタイ、N.スピート、L.スチュワート、A.ジルベライシュ、B.ラヌー、M.ジェステール(オルガン)、G.モリーニ、J.チュベリ(17世紀イタリア音楽)、F.ミッシェル(フランス通奏低音)各氏に師事。
第17回山梨古楽コンクール第1位。きのくに芸術新人賞、大桑文化奨励賞を受賞。ブリュージュ国際コンクール・ディプロマ賞。フランスクラヴサン協会より、若手活躍する演奏家として選ばれる。文化庁芸術家在外研修員。
ヨーロッパ、アルゼンチンにて、古楽オーケストラ、アンサンブルのメンバーとして、ル・パルルマン・ド・ムジーク (M.ジェステール), オペラ・フオーコ (D.スターン), フオーコ・エ・チェネーレ (J.ベルンヘルト), ラ・シャペル・レナン(B.アレー), アンサンブル・アルマツィス (I.パパス), アンサンンブル・サラマンドル (B.タンチュリエ、17c.イタリア音楽アンサンブル), プリンチピ・ヴェネツィアーニ(M.笠原、17c.イタリア音楽アンサンブル) , アンサンブル・クラロスクーロ(バロック・ジャズ), 2e2m(現代音楽) 活動する。
2006〜11年に、D.スターン指揮「オペラ・フオーコ」にてバロックからモーツァルトまでのオペラの通奏低音を担当。
母校パリ市高等音楽院のバロック声楽クラスをはじめ、ロワイヨーモン財団、アンブロネ財団、フランス各地での講習会、ペリゴワール・ノワール音楽祭等のアシスタントを努める。Chéf de Chant (コレペティ)、講師としても活動する。2014、5年「レ・タラン・リリック」(C.ルセ指揮)オペラ製作研修員。指揮、オペラ製作全般について学ぶ。帰国後も毎年フランスでの演奏を続けている。
日本では、蔵の街音楽祭、軽井沢八月祭、「R」の音楽会(大阪)、北とぴあ国際音楽祭、山梨古楽フェスティバル等でソロリサイタル、またエミリアノ・ゴンザレス等、歌手とも多数共演を行っている。
2012, 14, 15年ジョイバレエストゥーディオ主催、ラモーのオペラ「プラテ」「華麗なるインドの国々」を指揮。ソニー国際オーボエコンクール第8〜10回公式チェンバリスト。
フランスと日本をつなぐアンサンブル『Cie du Trianon カンパニー・デュ・トリアノン』主宰。
バロックジェスチュアを用いた演奏会、和歌山にて「チェンバロと楽しむガーデンコンサート」、京都Cafe・Montageにて「古楽週間」、3人のチェンバロユニット「6Mains 8Pieds シマン・ウィピエ」を企画、好評を博す。
日本チェンバロ協会、日本イタリア古楽協会、フランスクラヴサン協会会員。
http://ameblo.jp/studiotrianon/

本郷幸子(ヴァイオリン)
東京藝術大学、ドイツ国立トロッシンゲン音楽大学を卒業。ドイツヘッセン州立ヴィースバーデン歌劇場オーケストラにて、3年半研鑽を積む。これまでに札幌 Pacific Music Festital(PMF)、ドイツ シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭、フランスナント市 ラ・フォル・ジュルネ音楽祭などに参加。2010年夏、ドイツより帰国。現在は、上野学園大学ヴァイオリン科非常勤講師として後進の指導をしながら、横浜シンフォニエッタなどのアンサンブルを始め、幅広く演奏活動をしている。4スタンス身体理論を廣戸聡一氏に師事。Reashトレーナー(コーチ級)
http://sachiolin.wix.com/sachikohongo3

フェルメール「音楽のレッスン(部分)」1662-65頃
描かれているのは、ヴァージナルという楽器です。